電気化学イメージング

顕微鏡を用いるイメージングの多くは光学的な原理に基づくものですが、電子線を用いる電子顕微鏡が電子の波動性を利用して光学顕微鏡と同様のイメージングを実現していることはよく知られています。近年発展しているトンネル顕微鏡は平面状の試料をスキャンしながら対象の起伏を感知してイメージングしており、もはや波動の屈折に基づく光学的な原理は使われない顕微鏡として成功しました。同様に原子間力顕微鏡はトンネル効果ではなく力学的相互作用の大小をスキャンしながら記録してイメージングしています。どちらも光学的原理を用いない代わりに、直接対象と近接しなければイメージングできず、固定されていない浮遊細胞などの観察には適していません。

これらに近い方法として電気化学イメージング法は、対象物表面の酸化還元電位に基づいてイメージングする方法として現れましたが、スキャンを必要とするため、光学的な顕微鏡のように溶液中の生きた細胞を見るには困難があります。本研究では、この電気化学イメージング法の弱点を克服するべく、微小な容器に閉じ込めた生体細胞の活動によって誘起された容器表面の電位分布を観測することにより、内部の3次元的な電位分布をコンピューターで逆算して決定する新しい方法を開発しています。

コメントを残す